ポジティブ心理学における【持続的幸福感】PERMAモデルとは?
ポジティブ心理学を提唱した米国のセリングマンは、一般的な「幸福論」から【持続的な幸せ】が重要だと説き、計測が可能であるようにウェルビーイング理論を構築しました。
ウェルビーイング理論とは、個人の幸福を構成する要素であり、以下5つの柱から構成されています。
ポジティブ心理カウンセリング講座では,PERMAに関わる理論や心理尺度,カードゲームを活用して,カウンセリングやワークショップ,教育活動を行います。
1.Positive Emotion:ポジティブ感情
日々の生活の中で、愛や喜び、笑、感謝といった私たちがもつ肯定的な感情です。「楽しい!」「嬉しい!」と感じている状態は、それ自体が幸せであり説明はいらないのかもしれませんが、PERMAモデルでは、このポジティブ感情になれる状態を以下のように考えています。
- 肯定的な感情を見つける
- レジリエンス(問題対処や回復力)を高める
- 思考や行動の選択肢を広げる
- 個人のリソースを高めること
- さらなる成長や人生上昇のスパイラルを生み出す
- ポジティブな感情につながる経験を増やす
単に幸せと感じられるからポジティブというわけではありません。
2.Engagement (Flow)関わり,没頭や突入 楽しいことに関わる
時間を忘れて何かに夢中になったことはないでしょうか?そして、気づけば徹夜をしてしまったなども。もちろん、仕事やスポーツから趣味でも構いません。この状態は、「フロー」や「ゾーン」とも呼ばれ、ワクワクする・退屈を乗り越えて、夢中になっている状態であり、良好な状態だと考えられています。
つまり、幸せになりたければ、時間を忘れて没頭できることや夢中になれることを見つけて、それ自体を楽しめるようになることをポジティブ心理学では推奨しております。そして、その瞬間は、ネガティブな感情を寄せ付けず、仕事のパフォーマンスや効率が高まる状態でもありますね。
自分がポジティブかネガティブについて考えていない状態がいちばん幸せなのかもしれません。
3.Relationship:豊かな人間関係 協力してくる人を見つけること
他者との関りやつながりは、それ自体が人生の幸福度に大きく影響します。
お金に困らない生活をしていても一生孤独でいるよりも、友人、仲間、家族、パートナーと深いつながりがある人のほうが幸せそうに見えてしまうのは、そのためでしょう。
精神論に聞こえるかもしれませんが、ハーバード大学の心理学の研究でも、以下の研究結果が出ています。
人が幸せを感じるためには「心から支えられていると感じられる人間関係」があるとないとでは、前者のほうが幸福度が高い
4.Meaning:人生の意味や意義 肯定的な意味を見つける
短期的な欲求や「楽しい」ではなく、価値観や人生の目的などの長期的な視点に関することです。
- 今現在,自分が生きていることの意義とは?
- 人生で何が重要なのか?
- どんなことに喜びを感じるのか?
- どんな,自分の人生に意義を見出したいか?
など、人生全体で物事を捉えることがポイントです。ひと時の楽しさや快楽ではなく、長期的な意義を見出して、そこから物事を考えることができれば、より幸せで健全な状態でいられます。
例えば、誰もが新卒で入社をすると、はじめは慣れない仕事や新しい人間関係で疲弊をする日々が続くかと思います。もちろん、その中に「楽しい!」「面白い」と感じられることを見つけることができます。
どんなことに関しても,【肯定的な意義を見つけることができる】と考えます。それが,幸福感高めるうえでは欠かせないものだといえます。
5.Accomplishment:達成、マスター,やり遂げること
人生の意義や意味に被るところもありますが、価値を感じる目標を追及していく生き方のほうが、そうでない人生よりも幸せになると考えられています。
- 来月までに仕事で成果をあげる
- 年内には独立・起業をする
- 新しい資格を目指して,
など、適切な目標設定ができている状態です。なおかつ、その目標に進んで、その目標を達成したと感じられる体験の数だけ、幸福度によい影響を与えます。
以上のような考え方がPERMAモデルの基盤となる考え方です。
このPERMAモデルを意識して,行動してみると良いと考えます。
はじめは自身でも気づかないくらい小さな変化かもしれませんが、この小さな変化の連続で数年後は大きな変化を作ることができます。
【ポジティブ心理カウンセリング講座では?】
ポジティブ心理カウンセリングでは,幸福に関わる理論を活用したカードゲームやワークシートなどを活用して,カウンセリングやワークショップを行います。
理論や知識を実践的に活かせるように学び,習得でき,他者支援に役立てることができます。