知る・測る・実践する・活かす
幸福・強み・レジリエンス・ウェルビーイングを科学する。研究でわかっていることと、まだわかっていないことを分けて伝える、一般社団法人ポジティブ心理カウンセラー協会の公式ガイドです。
このガイドの立場
ポジティブ心理学は「いつも前向きでいること」を求める学問ではありません。つらさや葛藤を含めた人生全体を扱い、そこから何が育つのかを研究する分野です。当ガイドは、無理に前向きになることを勧めません。落ち込んでいるときに落ち込めることも、健康な心のはたらきです。
ポジティブ心理学とは、人の弱さや病理だけでなく、強み・幸福感・良好な関係・意味といった「うまくいっている状態」を科学的に研究する心理学の一分野です。1998年にマーティン・セリグマンがアメリカ心理学会の会長講演で提唱し、以後、実験・調査・介入研究を通じて検証が積み重ねられてきました。
目的に合う入口を選んでください。どの入口からでも、最終的にはつながります。
15のテーマで構成しています。各テーマの下に、定義・方法・研究・限界のページがあります。
どれかひとつが欠けていても、他で補える。そう考えられるのがこのモデルの利点です。
これに H(Health・健康) を加えたものが PERMA-H です。睡眠・運動・食事は、心理的な取り組みと同じかそれ以上にウェルビーイングを左右します。PERMAを詳しく読む
「効果がある」と書くだけでは、読む人が選べません。研究の確からしさと、実践のしやすさを分けて示します。
| アプローチ | エビデンス | 実践しやすさ | ひとこと |
|---|---|---|---|
| 運動・身体活動 | 🟢 確立 | ★★★★☆ | 心理的な介入と組み合わせたときに、もっとも大きな効果が報告されています |
| マインドフルネス | 🟢 確立 | ★★★★☆ | 研究数が多い一方、合わない人もいます |
| 感謝の実践 | 🟡 有望 | ★★★★★ | 手軽さが最大の利点。効果量は中程度以下の報告が中心 |
| 強みの活用 | 🟡 有望 | ★★★★★ | 職場・教育での応用研究が増えています |
| セルフコンパッション | 🟡 有望 | ★★★★☆ | 自己批判が強い人ほど恩恵が大きい可能性 |
| PERMAベースの介入 | 🟠 限定的 | ★★★☆☆ | 対象集団によっては確実性が低いと評価された研究もあります |
無料でご利用いただけます。結果は自己理解のための材料であり、医学的な診断ではありません。
はじめての方から多くいただく質問です。
違います。ポジティブ思考は「物事を前向きに考える」という考え方の習慣を指します。ポジティブ心理学は、幸福・強み・意味などを対象にした研究の領域であり、検証された知見の集まりです。ポジティブ心理学は「つらいときにも前向きに考えるべきだ」とは主張しません。
領域によって差があります。マインドフルネスや運動のように多数のメタ分析で効果が確認されているものもあれば、研究数が少なく確実性が低いと評価されている介入もあります。当ガイドでは、手法ごとに確からしさを表示しています。
その感覚は自然なものです。つらさを否定して前向きさだけを求める態度は「トキシック・ポジティビティ」と呼ばれ、かえって回復を妨げることが指摘されています。まず、いまの状態をそのまま認めるところから始めても構いません。強い苦痛が続く場合は、心療内科・精神科や公的な相談窓口など、専門的な支援につながることをおすすめします。
関心のあるテーマの記事をひとつ読み、セルフチェックで現在地を確認し、実践をひとつだけ1週間試す。この順番がもっとも続きやすい方法です。複数を同時に始めると続きにくくなります。
多くの人にとって、対話をともなう取り組みのほうが継続しやすい傾向があります。自分では気づけない強みや、言葉になっていない価値観は、他者に聴かれることで輪郭を持つことが多いためです。当協会が対話・カウンセリングを重視しているのはこの理由です。
記事の内容は個人の学びとしてご自由にお読みいただけます。研修・商用でのご利用については、講座・研修のご案内をご覧ください。
当協会では、ポジティブ心理学とカウンセリングを実践に結びつけるための講座を開いています。読むだけでは身につきにくい「聴く」「問う」「一緒に考える」を、演習を通して学ぶ形式です。