ストレングス(強み)を活用したメンタルヘルスの効果とは?
ストレングス(強み)を活用したメンタルヘルスの効果についての研究は、個人の強みがメンタルヘルスに与えるポジティブな影響を示しています。強みを活用することで、心理的な健康を促進し、ストレスや不安、抑うつ症状を軽減することができます。
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ストレングス(強み)の活用によるメンタルヘルスの効果
1. ストレスの軽減と心理的健康の向上
個人の強みは、ストレスを防御する役割を果たし、心理的健康を維持するための保護因子となります。強みは、心理的な幸福感を高め、心理的症状を軽減することでメンタルヘルスを支えます(Duan, 2016)。具体的には、自己認識や自己効力感が高まることで、困難な状況に対処する力が強化され、ストレスの影響を受けにくくなるという研究結果があります。
2. ストレングス(強み)を活用した介入の効果
強みを基にした介入は、入院率の低下や就業、教育の達成、自己効力感や希望感の向上など、様々なポジティブな結果をもたらします(Tse et al., 2016)。例えば、特定の強みを活かしたグループセラピーやワークショップは、参加者同士の相互支援を促進し、全体の心理的健康を改善することが確認されています。また、認知症の家族介護者に対する強みを基にした介入は、精神的健康や負担感、抑うつの改善に効果的であることが示されています(Yu et al., 2023)。これにより、介護者自身のメンタルヘルスも向上し、より良い介護環境が整います。
3. マインドフルネスとストレングス(強み)の組み合わせ
マインドフルネスとキャラクター強みを組み合わせたプログラムは、抑うつ、不安、ストレスの症状を軽減し、生活満足度を向上させることができます(Nieto et al., 2023)。マインドフルネスの実践により、現在の瞬間に意識を集中させることができ、自己の強みに気づくことで、ポジティブな感情を増幅させることが可能になります。この組み合わせは、特にストレスの多い環境での効果を発揮します。
4. 若者のメンタルヘルス改善
若者のメンタルヘルス治療において、強みに焦点を当てることは、治療の成功率を高めることに関連しています。強みをターゲットにした治療は、成功した治療の退院率を向上させることが示されています(Turner & Mueller, 2021)。具体的には、学校や地域でのプログラムを通じて、若者が自分の強みを認識し、それを活かす方法を学ぶことが、自己肯定感や社会的スキルの向上につながります。
まとめ
ストレングス(強み)を活用することは、メンタルヘルスの改善において重要な役割を果たします。強みを基にしたアプローチは、心理的健康を促進し、ストレスや不安を軽減する効果があります。これにより、個人の幸福感が向上し、メンタルヘルスの全体的な改善が期待できます。今後の研究や実践において、強みを活用した介入がますます重視されることが期待されます。
References
Duan, W. (2016). The benefits of personal strengths in mental health of stressed students: A longitudinal investigation. Quality of Life Research, 25, 2879-2888. https://doi.org/10.1007/s11136-016-1320-8
Tse, S., Tsoi, E., Hamilton, B., O’hagan, M., Shepherd, G., Slade, M., Whitley, R., & Petrakis, M. (2016). Uses of strength-based interventions for people with serious mental illness: A critical review. International Journal of Social Psychiatry, 62, 281 – 291. https://doi.org/10.1177/0020764015623970
Yu, D., Cheng, S., Chow, E., Kwok, T., McCormack, B., & Wu, W. (2023). The effects of a salutogenic strength-based intervention on sense of coherence and health outcomes of dementia family carers: A randomized controlled trial.. Age and ageing, 52 9. https://doi.org/10.1093/ageing/afad160
Nieto, J., Cataluña, D., Ruiz, A., & Arribas, B. (2023). Strengths-based Mindfulness: effects on mental health and well-being. Revista de Psicoterapia. https://doi.org/10.5944/rdp.v34i125.37235
Turner, E., & Mueller, C. (2021). Greater Focus on Strengths is Associated with Successful Discharge in Youth Public Mental Health Treatment. Administration and Policy in Mental Health and Mental Health Services Research, 48, 732 – 741. https://doi.org/10.1007/s10488-021-01121-x
投稿者プロフィール

- 監修者:一般社団法人ポジティブ心理カウンセラー協会 代表理事
- 徳吉陽河(とくよしようが)は、ポジティブ心理学、ポジティブ心理カウンセラー協会の創設者の一人であり、日本・世界のおけるコーチング心理学のパイオニア。ポジティブ心理療法士、コーチング心理士、公認心理師・キャリアコンサルタント、認定心理士(心理調査)、として教育・医療・福祉・産業分野で活動する専門家。東北大学大学院博士後期課程で研究し、国際コーチング心理学会、国際ポジティブ心理学会など、世界で学び、研究を発表。著書に『ポジティブ大全』『科学的に正しい脳を活かす「問いのコツ」 結果を出す人はどんな質問をしているのか?』『コーチング心理学ガイドブック』『コーチング心理学ハンドブック』などの翻訳書などがあり、科学的なエビデンスと物語(ナラティブ)に基づくコーチングとウェルビーイング教育を推進している。累計4000名のコーチ、カウンセリング実績」(ワークショップを含む)、「累計6000回以上のセミナー実績」以上の実績がある。国土交通省 航空保安大学講師、元東北文化学園大学講師、元仙台医療センター看護学校講師、元若者サポートセンター講師、教育機関、海外・国外の法人企業などで講師を担当実績がある。座右の銘は、「我以外皆我師」、失敗・挫折もたくさんしており、「万事塞翁が馬」大切にしている。「自己肯定感が低いからこそ成長できる」ことを大切にしている。
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