ポジティブ心理学の基礎ガイド一般社団法人ポジティブ心理カウンセラー協会
ポジティブ心理学の代表モデル

PERMAモデル|幸せを5つの要素で考える

「幸せ=楽しい気分」だけではありません。PERMAは、ウェルビーイングを P(ポジティブ感情)・E(没頭)・R(関係性)・M(意味)・A(達成)の5要素で立体的に捉える、ポジティブ心理学の代表的な考え方です。

PERMAとはPERMAモデルポジティブ心理学 PERMAウェルビーイング 5要素セリグマン PERMAフロー体験
このページの内容

PERMAとは?

結論:PERMAとは、セリグマン博士が2011年に提唱したウェルビーイング(持続的な幸せ)を構成する5要素のモデルです。P(ポジティブ感情)・E(没頭)・R(人間関係)・M(意味)・A(達成)の頭文字をとっています。

「幸せとは何か」を1つの物差しで測ろうとすると、「楽しい気分」だけが幸せの基準になりがちです。PERMAの価値は、幸せに至る複数のルートを示したことにあります。楽しさは少なくても、没頭できる仕事がある人。派手さはなくても、深い人間関係と意味を感じている人。PERMAは、そうした多様な「よく生きる形」を等しく捉えます。

PERMAモデルの図解:ポジティブ感情・エンゲージメント・関係性・意味と目的・達成の5要素
PERMAモデル:ウェルビーイングを支える5つの要素(画像:当協会公式サイトより)

PERMAの5つの要素|意味と日常での例

PPositive Emotion
ポジティブ感情
感謝・喜び・安心・希望などの心地よい感情
EEngagement
没頭
時間を忘れて打ち込むフロー体験
RRelationships
関係性
支え合える良好な人間関係
MMeaning
意味
自分より大きな何かへの貢献・目的
AAccomplishment
達成
やり遂げる・成長する実感
要素意味日常での例関連ページ
P:ポジティブ感情感謝・喜び・安心などの快の感情感謝を3つ書く/よい体験を味わう感情・レジリエンス
E:没頭我を忘れるフロー状態趣味・仕事に没入する時間を作るこのページ下部
R:関係性良好な人間関係感謝を伝える/親切にする活用分野
M:意味意味・目的の感覚仕事の先の「誰か」を意識するウェルビーイング
A:達成達成・熟達・成長小さな目標を決めてやり遂げる強み
💬 「幸せ=楽しいことだけ」ではない。 ポジティブ心理学では、快楽的な幸福だけでなく、意味・つながり・達成・没頭など、複数の側面からウェルビーイングを考えます。5要素のバランスは人それぞれで構いません。

フロー(没頭)が生まれる条件

明確な目標
即時のフィードバック
挑戦とスキルの釣り合い
フロー(没頭)体験

チクセントミハイ博士のフロー研究によれば、簡単すぎる課題は退屈を、難しすぎる課題は不安を生みます。少し背伸びの難易度に調整することが、没頭への近道です。

PERMAは日常でどう使う?

結論:①5要素で現状をセルフチェックし、②いちばん手薄な要素を1つ選び、③その要素を増やす小さな行動を習慣にする、という使い方が基本です。
現状を知る

ガイドトップの1分PERMAセルフチェックで、5要素のバランスを確認します。

1要素を選ぶ

全部を一度に上げようとせず、最も手薄な要素をひとつだけ選びます。

小さく習慣化する

Pなら「寝る前に感謝を3つ」、Eなら「週1回の没頭時間」、Rなら「週1回誰かに感謝を伝える」など、5分でできる行動から始めます。

PERMAに科学的根拠はある?

結論:PERMAを測定する尺度(PERMA-Profiler)が国際的に使われ、5要素とウェルビーイングの関連を支持するメタ分析があります。一方で「5要素は互いに強く相関し、実質は1つの全体的ウェルビーイングではないか」という測定上の議論もあります。
★★★★☆Jimenez ら(2023)PERMAのメタ分析(33標本・約1万人)PERMAの5要素は互いに強く相関し、全体としてウェルビーイングの高さを予測。要素別に測る意義と限界の両方を示す。原著(DOI)を見る
★★★★☆Fredrickson & Joiner(2002)拡張形成理論の縦断研究ポジティブ感情は思考の幅を広げ、対処資源を築き、さらなるポジティブ感情を生む「上昇スパイラル」を確認。原著(DOI)を見る
⚠️ 議論があること自体は、PERMAが科学の俎上で検証され続けている証拠です。実践では「5要素は診断名ではなく、生活を振り返るレンズ」として使うのが適切です。エビデンスの読み方は科学的根拠のページへ。

PERMA 一問一答

PERMAとは何ですか?

ウェルビーイング(持続的な幸せ)を構成する5要素、Positive Emotion・Engagement・Relationships・Meaning・Accomplishment の頭文字です。2011年にセリグマン博士が『Flourish』で提唱しました。

PERMAの5要素はそれぞれ何を意味しますか?

P=喜び・感謝・安心などのポジティブ感情、E=我を忘れるほどの没頭(フロー)、R=良好な人間関係、M=人生の意味・目的、A=達成・成長です。どれか一つではなく組み合わせで幸せを捉えます。

なぜ「幸せ=楽しい気分」だけではないのですか?

楽しい気分(快楽的幸福)は幸せの一部にすぎないからです。没頭・つながり・意味・達成のように、快楽とは別のルートの充実があり、PERMAはその複数のルートを1つのモデルにまとめています。

PERMAは日常でどう使えますか?

自分の生活を5要素でセルフチェックし、弱い要素を意図的に増やす、という使い方が基本です。例えば感謝を記録する(P)、強みを使う活動に没頭する(E)、人に親切にする(R)などです。

PERMAに科学的根拠はありますか?

PERMAを測る尺度(PERMA-Profiler)の研究や、5要素とウェルビーイングの関連を示すメタ分析があります。ただし5要素が互いに強く相関するため「分ける意味」への議論もあり、本文で紹介しています。

PERMAとポジティブ感情の関係は?

ポジティブ感情はPERMAの「P」であり出発点です。拡張形成理論によれば、ポジティブ感情は視野を広げて人間関係(R)や達成(A)の資源を作るため、他の要素の土台にもなります。

PERMAを体系的に学ぶには

PERMAを含むポジティブ心理学の全体像は、当協会の認定ポジティブ心理カウンセラー養成講座(入口となる基礎資格)で、理論と実践ワークを通して体系的に学べます。

認定ポジティブ心理カウンセラー養成講座の案内バナー
認定ポジティブ心理カウンセラー養成講座(詳細は認定資格講座の一覧へ)

よくある質問(FAQ)

PERMAは誰がいつ提唱しましたか?
マーティン・セリグマン博士が2011年の著書『Flourish(邦題:ポジティブ心理学の挑戦)』で提唱しました。それ以前の「本物の幸せ(Authentic Happiness)」理論を発展させたモデルです。
PERMAの覚え方はありますか?
「Pは気分、Eは没頭、Rはつながり、Mは意味、Aは達成」と、頭文字と日本語をセットで覚えるのが簡単です。5本の指に1要素ずつ当てはめて覚える方法もよく使われます。
PERMAのどの要素が一番重要ですか?
人によって重みが違う、というのがPERMAの立場です。5要素は交換可能ではなく、それぞれ独立に追求でき、独立に測定できます。自分にとって足りない要素を補うのが実践の基本です。
フロー(没頭)はどうすれば体験できますか?
「挑戦の難易度」と「自分のスキル」が釣り合う活動で生じやすくなります。少し背伸びの課題を、明確な目標と即時のフィードバックがある形で行うのがコツです。
PERMAにH(健康)を加えたモデルがあると聞きました。
はい。身体的健康や睡眠・運動を加えたPERMA-H、PERMA+などの拡張モデルが提案されています。健康がウェルビーイングの土台であることを強調する拡張です。
PERMAは診断できますか?
PERMA-Profilerという23項目の国際的な尺度があり、日本語版の研究もあります。5要素ごとのプロフィールが分かるため、セルフチェックや研修の前後測定に使われます。
PERMAへの批判はありますか?
5要素が互いに強く相関するため「実質は1つの全体的ウェルビーイングではないか」という測定上の議論があります。モデルの否定ではなく、使い方への注意として理解するのが適切です。
PERMAを高める講座はありますか?
協会の認定ポジティブ心理カウンセラー養成講座では、PERMAを含むポジティブ心理学の理論と実践ワークを体系的に学べます。詳しくは資格・講座ページをご覧ください。

ポジティブ心理学を、知識から実践へ

読む→試す→体系的に学ぶ。次の一歩は、少人数で体験できる協会のワークショップ・認定講座です。初心者の方も歓迎です。

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編集・監修:一般社団法人ポジティブ心理カウンセラー協会
本ガイドは、ポジティブ心理学にもとづくカウンセリング・コーチングの認定講座を運営する当協会が、講座内容と公表されている研究をもとに編集しています。
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